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辛未(かのとひつじ)とは?

辛未(かのとひつじ)は、十干の「辛(かのと)」と十二支の「未(ひつじ)」が組み合わさった干支で、戌亥天中殺(いぬいてんちゅうさつ)グループに属します。
この組み合わせは、夏の終わり、まだ暑さが残る時期の乾いた土や砂利の地面(未)の上で、誰かにその価値を見出されるのを待っている宝石の原石(辛)を象徴しています。
そのため、辛未の人は、内に秘めた美意識と強い忍耐力を持っているのが大きな特徴です。繊細で鋭い神経を持ちながらも、日頃から自分磨きを怠らず、世の注目が集まるその瞬間までひたむきに努力し続けるでしょう。
辛未の人の性格や特徴は?
辛未の人は、角が立つようなきっぱりとした物言いはほとんどせず、周囲に温もりや笑顔を広めていくタイプの心優しい人です。人に対しては優しいけれど、自分自身に対しては意外なくらい厳しいところがあって、より良い自分に進化していくための努力はいついかなる状況においても怠りません。
本来は自分だけの心の世界に潜り込むことも多い戌亥天中殺グループの人でありながら、辛未の人は初対面の相手にも決して警戒心は抱かせません。いろいろな世界や年代の人たちから自然と愛され、その魅力でたくさんの人たちの心を惹きつけ続けていきます。
ただ基本的には金属特有の硬さや頑固さの要素が秘められていますから、こだわりのある「自分磨き」に関することにおいては特に驚くほど頑固な一面が顔をのぞかせる場合もあるでしょう。
辛未の人の性格や特徴①基本的には一歩引いたところから全体を見渡す思慮深い人
辛未の人は思慮深い性格をしていますから、自ら進んで前に出ることは好みません。周りにいる人たちの性格や状況、心境を鋭く感じ取りながら、その時々で求められる役目を引き受けようとします。接する人の心に、夏の名残のような温かさをもたらすお方です。
辛未の人の性格や特徴②心が繊細で傷つくのを秘かに恐れている
辛未の人は、心がとても繊細で、神経もかなり鋭いほうです。そのため人よりもいろいろなことを感じ取って、気苦労が絶えないような時も少なからずあります。格好悪い思いをしたり傷ついたりするのを恐れて、肝心な一歩がなかなか踏み出せない時だってあるでしょう。人の心の痛みがわかるからこその、細やかな配慮ができる人です。
辛未の人の性格や特徴③短期決戦よりも長期戦を好む
辛未の人は並々ならぬ忍耐力の持ち主でもありますから、短期間のうちに急いで結果を出すような方法や手段ではなく、どっしりと腰を据えて遠い未来まで見据えた継続的な努力のほうが性に合っています。急かされる環境では、本来の良さや性分を思うように発揮できなくなってしまうお方です。
辛未の女性の特徴は?
辛未の女性は、人が素通りしてしまう些細なことにもよく気がついて、痒いところにも手が届くような心のケアができる人です。外見的な印象もふんわり柔らかで、性別や年齢を問わず、目の前や身の回りにいる人たちの心をいつも知らず知らずのうちに癒しています。
我慢強い性格と、さらに面倒見の良さが魅力的なお方でもありますから、異性からも当然のように注目されやすいです。ただ本人は、意外とそんな自分の魅力に気がついていません。まだ足りない……と、より魅力的な自分になるため、いろいろな努力を重ねていきます。
一度傷つくと、同時にプライドも傷ついてしまいますので、豊かな感受性を生かせる趣味やライフワークを通じて自信を回復していくプロセスを通過する必要性が出てくるでしょう。
辛未の男性の特徴は?
辛未の男性は、細やかな気配りができたり、人の気持ちに寄り添えたりするような、優しい感性や、柔らかな印象・雰囲気を持っています。物腰は常に柔らかく、人と接する時にプライドよりも「人を思いやる気持ち」が先立つため、異性からも自然とモテる人です。
ただどれだけ多くの異性から注目され、関心を寄せられたとしても、辛未の人が求めているのは「世界で1人の愛する異性」です。辛未の男性は、浮気とは縁遠いタイプの人も同じように多いです。
お仕事や生き方そのものにおいて、辛未の人なりの美学や美意識を軸に行動していこうとしますが、その崇高な美学や美意識を周囲にいる人たちに押しつけようとするマネは決してしません。忍耐強く心優しいジェントルマンであり、ナイスガイです。
辛未の人の恋愛傾向は?
たくさんの人たちの心を自然と惹きつける辛未の人ですが、だからといって生涯を通じて多くの恋を経験するという訳でもないから不思議です。大変一途な恋愛観を持っていて、同時に複数の人との関係を器用に発展させていくことは決してできません。たった1人大好きな、愛する人がいればそれでいいという、誠実で余計な欲のない人です。
相手の異性も辛未の人に好感を抱いてくれているのが何となく伝わってきても、辛未の人は自ら進んで好きな人へ声をかけることがなかなかできません。意中の人の姿を目の端において、相手の様子を秘かに観察しているような時も少なくはないでしょう。
辛未の人の結婚傾向は?
辛未の人は、周囲にいる人たちから見ても「良い家庭人となりそうな人」であるように見えるのが大きな特徴です。誠実で生真面目であり、なおかつ我慢強いときていますから、家庭を守る人としてこれ以上理想的な人はいないくらいです。
夫婦仲が良い状態だとなおさら、子どもだけではなく配偶者の面倒も良く見ますし、その労力に対してたいそうな見返りも求めません。家族でいられること、出会えたことに感謝をして、謙虚な気持ちで生涯を全うしていくお方です。
ただ「人や世の中の役に立てている」という実感が肯定感アップに繋がるお方ですので、結婚後も社会や地域との繋がりや関わりは持ち続けったほうが良いかもしれません。
辛未の人の仕事運、適職は?
地に足の着いた生き方を好み、地道な努力を惜しまない辛未の人ですが、ご縁のある世界は「人に夢を売るお仕事」です。辛未の人の持つ「人を癒す不思議な力」や「大衆を魅了する華やかさ」が生かせる、芸能界などの分野に進むと大成する可能性が秘められています。
また「辛」が「金」の十干であることから、「お金にまつわるお仕事」にも就いても、安定した収入が得られやすくなったり成功しやすくなったりする可能性が高いです。この世でなかなか目が出なくて悩んでいたり困っていたりしている人たちのサポートをするようなお仕事にも適性があります。
辛未の人の金運は?
辛未の人は、もともと自身が「金」の質であることから、金銭管理はわりと得意です。無駄づかいはあまりせず、お金を出す時と出さない時とのメリハリがはっきりしている人でもありますから、貯蓄は年齢や経験を重ねるとともに自然と増えていく傾向にあります。
お金に愛されるタイプの人であるだけでなく、辛未の人自体がそもそも大変な働き者です。夢や希望をつかむ以前に、お金のために働けるお方でもありますので、生涯を通じて金銭に困るような事態には陥りにくいでしょう。自分磨きのため、スキルアップのために投資をすると、金運はさらに高まりやすくなっていきます。
辛未の人と相性の良い六十干支は?
■壬午
壬午の人とは、精神面においても現実面においても非常に相性が良いです。一緒にいるだけで心が潤いで満たされて、なおかつ愛する人と心が深く通じ合う喜びも実感できます。行動力のある壬午の人が、辛未の人をいろいろな世界に連れて行ってくれるような関係性です。
壬午の人とは、たとえであったばかりであったり単なる友人関係でしかない時代であっても、不思議と「いずれこの人と結婚しそう」という予感がする場合が多くなります。
■癸卯
癸卯の人は、辛未の人がやりたいことや叶えたいことを自然と応援してくれる存在です。現実面における方針や方向性において、歩み寄りは不要で、最初から意気投合することができる場合が多いでしょう。
■癸亥
癸亥の人は、辛未の人に自然と尽くしてくれます。2人が一緒にいることで、お互いに心が自然と洗われて、本来の自分らしさを保ちやすくなるから不思議です。癸亥の人の「未来に向かって明るく前向きに生きていく姿勢」に影響を受けて、辛未の人も未来により一層希望が見いだせるようになっていきます。
辛未の人とあまり相性が良くない六十干支は?
■乙丑
乙丑の人とは、感じ方には似通っているところがあるのですが、考え方や価値観の部分で相容れない関係性です。お互いに精神性は高く、相手を尊重したい気持ちはあっても、その思いやりは不思議と空回りしてしまいます。2人の関係では、乙丑の人が心にダメージを受けてしまう場合が多く、出会っても自然と疎遠になっていく可能性が高いです。
■丁丑
丁丑の人とは、表面的には気が合いそうに感じられるのですが、肝心の一歩が踏み込めない間柄です。丁丑の人の明るさは辛未の人には必要以上に眩しく感じられて、自然と距離を置いたり身を引いたりしたくなります。適度な距離があれば、まずまずの関係が築けるお相手です。
■辛丑
辛丑の人とは、考え方も感じ方もまったく異なっており、正反対な状態です。違いを受け入れて良い刺激だと感じられれば一緒にいられる可能性はありますが、お互いに相手の勢いを止めあう関係にあるため、勢いよく前進していきたい時には相手の存在が少々重たく感じられるかもしれません。
まとめ「辛未」はこんな人
- 美しい容姿や考え方を持つ人で、なおかつ忍耐強い性格をしている
- 癒し系の存在の人で、周りにいる人たちの心を自然と和ませる
- 感受性が鋭く、人の心の痛みが良くわかるので、痒いところにまで手が届くようなサポートやフォローができる
- 結婚後は良き夫、妻となる人
- 異性からモテるが、本人は一途で奥手なタイプ
- 堅実な性格をしてはいるけれど、夢のある世界で大成する可能性あり
- 金銭管理は得意で、生涯を通じて財に愛される人